劇場版SHIROBAKOについてつらつらと
タニシです。
2020年2月29日に公開された劇場版SHIROBAKO、皆さんご覧になりましたか!?!?
とにかく良かった!!!!
そうです、とにかく良かったです。映像が流れきって右下に著作権だか映倫だかのマークだかが消えた後の胸いっぱいになって何も言えないあの感覚、登場人物の言葉だけが頭の中を反芻するあの感覚たまんねえ……
そんなこんなで自分にとっての整理のためと誰かと分かち合えたらなぁという祈りをもとにスマホをたぷたぷ(TapTap)(「液」晶だけにね)してます。
最初はネタバレないようにしているので、ネタバレないところまで読んでいただいても嬉しいです。
先に予防線を貼っておきますが(ダサい)、多分読みづらいです!
- 数年来の友だちに久々に会えた気分
この見出し書いた時点で「俺…ヤバくねえか??」となってますが、私は宮森あおいと数年来の友だちなんだ…普段みゃーもりって呼んじゃうもん…
TVアニメ版のSHIROBAKOが終わって5年、劇場版では現実世界とほぼ同様に宮森たちが「第三飛行少女隊」を制作した4年後の話が描かれています。彼女らの4年間に何があったかは後でうだうだ書くとして、「あいつ今何してんだろうな……」ってなってる友だちと久々に会う体験ってそれ自体がもう楽しくないですか????「へー、今そんなことしてんだ」とか「5年前はこういってなかったっけ?」とか友だちの進んだり変わったりした姿を知っていい刺激になるなって感じる人も多いと思います。
TVアニメ版で彼女たちに出会った人は劇場版が会費2000円くらいの同窓会になると思います。まだ見てないって人は是非見てください。
- TVアニメ版見てない人は?
じゃあTVアニメ版見てない人はどうなんだって感じなんですけれども楽しめるんじゃないかなと思います。上記の通りTVアニメ版観てた方が楽しめるとは思うんですけども、劇場版単独で見ても十二分に楽しめる作品だと思います。もちろんこれ言ってるのTVアニメ版見てるやつの意見なのでアレなんですが……
少なくともよくある「あの劇場版Twitterとかで噂になってるから気になるけどTVアニメ版見てないからなぁ」みたいな人は
劇場版からあの物語に触れれる人は見てない人だけなので、その楽しみ方した人がいたら逆に感想聞いてみたくもあります。自分も記憶消して取り戻せるならやりたい。
劇場版から見て、TVアニメ版見て、もう一回劇場版見るムーブとかワイもしたい。
なんか色々一挙放送とかやってるみたいなので調べてみてね。
閑話休題。
終わったらネタバレ含めます。
女の子のインナーカラーとかメッシュってよくないですか???
昔はひええ怖不良ガールやんって思ってたんですが最近なんかグッときますね。
5年前のSHIROBAKO TVアニメ版放送当時は安原絵麻が好きだったんですが最近安藤つばきがかわいいです。これは劇場版の1コマ。かわいい。
- 進んだからといって
TVアニメ版のラスト、「第三飛行少女隊」は成功して次は「限界集落過疎娘」と山賊アニメ「ツーピース」の2ラインだね、なんて葛城さんとナベPが話していたので、ムサニの未来は明るいと信じて5年間過ごしてきました。物語の前半で、上記の2本は成功しだけども「タイムヒポポタマス」製作中に起きた「タイマス事変」によってムサニは4年前より小さな会社にならざるを得なくされます。辛い。
「タイマス事変」の影響もあってか4年前に「えくそだすっ!」や「第三飛行少女隊」を作っていたメンバーの多くはムサニを去ります。
宮森あおいも制作、あるいはデスクだった4年前とは違いプロデューサー(多分デスク兼任)として働いています。
メインどころでいうと安原絵麻はフリーのアニメーターとして作画監督をこなしている様子、坂木しずかはアイドル声優的な仕事をたくさんこなす様子、藤堂美沙はスタジオカナブン(3DCGの会社)で後輩を持つよう様子、今井みどりは悪名も轟く新進気鋭の要注目脚本家として名が知られている様子がそれぞれ描かれています。
4年前と比べて経験も実績も積んでより立場のある5人になったんですが、どこかなにかが違うという気持ちが5人の中にあります。
「私たち、夢に飛び込んで、夢を仕事にして
でも……『七福陣』に、どれだけ近づいたのかな」
辛ァ……辛くない???
そりゃあ同じところをスタートにしても進む角度が1°でも違うなら進んでいけば離れてしまうんですけども、散り散りになったような感覚があるのがとても辛い。進む道にどこか違うという気持ちがあるのも辛い。明日は薄ぼんやりと見えているのにそこに飛び込むのではなく流されてるのも辛い。みゃーもりの部屋が汚部屋化してることも、スペシャルな時用のウニ缶の缶らしきものが部屋に転がったままなのもギリギリで生きてるのを見せつけられて辛い。
そんな中でも実力をつけていっているということ、5人の中で「七福陣」の夢がいまだに共有できていることは救いなのかもしれん…。
これはTVアニメ版の「進みたい先を思い描いて、それに向かって努力する」ってこととある意味少し違っているのかもしれませんね。あるいはまだ道の途中ってことかもしれない。終点を決めてそこにたどり着くためのルートを引いても、思い描いたルート通りには進めないもどかしさがあるんだと思い知らされました。
- 何か違う
「何か違う」を感じながらも代わり映えのしない毎日を過ごす登場人物たちが今回物語の中で制作する「空中強襲揚陸艦SIVA」のラストシーン、映画館納品もギリギリのタイミングでみんなが「何か違う」「物足りない」とラストシーンに疑問を持ちます。毎度ラストシーンで右往左往してるなこのアニメ会社
本当にこれでいいのか、みんなを集めて問いかける宮森、まじでしっかりしていってるなって……(父親目線)
「何か違う」を「妥協しない」ってのが答えなんだと映画の中でアンサーがもらえるのも素敵ですよね。理想論かもしれないけど、くたびれた毎日を過ごしてると「まあいいや」でやり過ごしてしまいがちなことをそれではいけないと楔を刺してくれるいいシーンだと思います。
カレー🍛もナイスなメタになってましたよね。
「同じような明日が続くと思ってた。けれど明日に向かって足掻かなければ明日はやってこない。」(意訳)(覚えれんかった)(すまん)
「足掻く」ってワードが引っかかったんですがここまででも言った通りTVアニメ版の「目標を思い描いてそれに向かって努力する」の「努力する」に対して「足掻く」ってめちゃ泥臭くないですか?なんなら進む先も描けていないような。メッセージとしてはどちらも正しくて間違っちゃいないんだろうけど、4年間でアニメ業界(あるいはムサニ)がその場その場がやっとになったってことかもしれないし、考えすぎで同じことを言ってるのかもしれん。わからん。でもいいセリフです。
- 縋りたいような過去があっても
「空中強襲揚陸艦SIVA」のタイトなスケジュールをナベ長(渡辺社長)から聞いた宮森は最初はOKを言わずに保留とします。その後元社長である丸川の店を訪ねた宮森は丸川に「社長に戻ってくれれば」と弱音を吐きますが、丸川はこれを拒否します。丸川の言葉と昔と同じ味のカレー🍛を食べ、映画を改めて作ることに覚悟を決めていくわけなんですが、これもいいシーンですよね。
今の宮森にとって丸川社長がいた過去で縋りたいもの振り返っていたいものだったのかもしれません。でも丸川はそれを許さなかった。今は過去の延長線上にあるけども延長戦ではないんやなって。(上手い)
もちろん過去に培ったものは裏切らず自分を支えてくれるってことも、腐ってしまっていた遠藤や、当時の繋がりを元に人を集めていくところからも見受けられる気がします。
TVアニメ版のラスト宮森が音頭をとる時の挨拶、「過去をつないで未来へと火を灯していきたい」的なことを言ってたけども、今の宮森とっては4年前は過去で、繋いでいくものの1つであるんだと思いました。
- 「星を集めて」
ええ曲〜〜〜!!!!佐藤純一めっちゃええ曲作るやんです。 TVアニメ版のOPは石田燿子、奥井雅美とアニソンシンガーとしてレジェンドの人を起用してEDはキャラソンって感じでしたけども、劇場版の主題歌はfhánaというゴリゴリ今アニソンのメインどころって感じで少し意外だなって思ってたんですが、この曲ほんといい。音楽的なことは語れるレベルにないのですがミドルテンポなのがすげえマッチしてるなって思います。僕はフレーズ単位でしか歌詞を認識できないんですが、歌詞もとても良さそうですね。
歌詞を精査するのはわりと無粋だと思うのであまり語るのはやめますが、「魔法の靴を履き潰して走り回る」ってフレーズめっちゃええですね。(ええですね)
作詞の林英樹さんfhánaのメンバーやっけと思ってWiki調べたんですけどなるほどですね。
関連人物で「6月5日生まれ。」以外の情報がないのに載るtowanaの母はなんなんだ。
- 最後に
劇場版SHIROBAKOとにかくいい映画でした。
最近期待を高めすぎると落差で受け身取れなくなるって気づいたので期待高まるのやめてたんですがSHIROBAKOは5年分の期待を受け止めるどころか返してくれました。ありがとうございます。
まだ語りたいことは山ほどあります。久乃木ちゃんの語彙増えたなとか、カーレースなかったなとか、山田さん監督やらないって言ってたけどツーピースでうまくいったんだなとか、堂本さん息子とお酒飲みに行けるようになったんだなとか、平岡タローコンビの無敵感ええなとか、舞茸さんとキャッチボールについてとか、ミュージカル部分はララランドの影響か?とか、ってかエンゼル体操だなとか……
あと欲を言えば、めっちゃ打ち上げの様子見たかったですね。女の子がお酒飲むシーン好きなので…
また書くかもしれないしもう書かないかもしれませんがとりあえずここまで書けて良かったです。
劇場版SHIROBAKOは、一ヶ所で光って見えていた星たちが、今はそれぞれの場所で輝いているけども、再びみんなが繋がって集まって素敵な話が生まれる、そんな「星を集める」物語でした。
最後まで書くべきか迷ったんですが、アニメ業界としてもいろんなことがあった5年間だと思います。
「そうだ。立ち止まって、後ろを振り返っている場合じゃない。前に前に、君たちは進まなきゃ」
https://twitter.com/horiken2000/status/1233648826314940416?s=21
声優坂木しずかさんの水着グラビアあるんですか!?
SHIROBAKO 第3巻 (初回生産限定版) [Blu-ray] https://www.amazon.co.jp/dp/B00OJXVTZE/ref=cm_sw_r_cp_api_i_jwLyEbS4ERYFF